お祭りの屋台などで見かける金魚すくい、直ぐ破けてしまうけど捕ったときの瞬間はとても嬉しいですね。
だけど持ち帰ったはいいけど、すぐ死んでしまったこともあるしどうすればいいのかな?
今回は金魚すくいの金魚の飼育の仕方をご紹介します。
らくらく目次
すくってからはじめにすること
実は金魚すくいの金魚はものすごいストレスにさらされています。
まず、金魚すくいの網で散々追い回され体力が物凄く消耗している状態にあります。
次に、すくって空気にさらされると、呼吸が出来ずに人間で言う窒息状態になります。
さらには、持ち帰るための袋の中で金魚は振動で揺れて恐怖でいっぱいになります。
挙句の果て、その状態で家に持ち帰った金魚は怖いので水槽でじっとしていると、『なぜ動かない』と水槽をたたいたり、はしで金魚をつついたり…。金魚を死に追いやろうとしているようなものです。
このようなことを考慮しながらまずは仮住まいを作ります。
はじめは3日間の断食と2週間の養成期間がポイント
まずは、移動やストレスで弱った金魚の体力回復を図るために、3日間の断食と0.5%の塩水で徹底的に休ませるということです。
金魚がエサを消化する際のエネルギー消費は、体に負担をかけてしまいます。なので3日間はエサを与えず、いじらず、そっとしておきましょう。
その後少しずつエサをあげながら体力を回復させていきます。水が汚れてきたら替えるようにしましょう。
0.5%の塩水は金魚の体液濃度に近いため、浸透圧の関係で、真水中では金魚は体内に入ってくる水を体外に出すためにエネルギーを使っています。0.5%の塩水は、体内に入ってくる水が少なく、その分エネルギーを体力回復に使うことができます。
2週間程度経って体力が回復した後は、通常通りの飼育の仕方で良いです。
水の準備
バケツなどある程度の水量が入る物を用意します。
注意点は洗剤等がついていないか、念入りにあらってから使いましょう。
初めに使用する水のカルキ抜きをします。
その後、濃度約0.5%の塩水を作ります(1Lの水に対して小さじ1杯分の塩を混ぜる)。
カルキ抜き方法1(バケツで汲み置き)
バケツに水道水を入れ、太陽の光が当たる場所に置いておきます。夏場であれば15リットルで1~2時間、曇り空の日は1~2日、冬場の場合は1週間ほど時間が必要になることがあります。
地域や気候によってカルキの抜けの時間に差があるので注意しましょう。
カルキ抜き方法2(中和剤を使う)
固形状と液体状のものがあり、水道水に中和剤を投入するだけでカルキ抜きができます。
手軽かつ正確にできるのが魅力です。水量に対して使用する量が決まっているため、説明書をよく読みながら使用しましょう。
カルキ抜き方法3(ビタミンCを入れる)
ビタミンCにはカルキを中和する作用があり、飴1粒を指で数秒間スリスリ溶かして混ぜるだけでもカルキが無くなります。
コンビニなどで簡単に入手ができるため、手軽に出来る方法の一つです。
金魚の入れ方(水合わせ)
金魚は環境が異なる水の中にポチャンと入れるとショックで死んでしまうことがあります。
ショックを緩和するために「水合わせ」という作業を行います。
あらかじめ用意した水は常温にしておき、10分ほど袋のまま浮かべます。時間が経つにつれて、袋の水が少しずつ飼育容器の水に変化していきます。
10分程度経過したら水温が飼育容器の水温と同じになるので、袋を空けて金魚が自分から慣れて出てきてくれるようにします。
飼育に準備するもの
とりあえずは仮住まいが出来たので、早めに飼育する為必要なものを準備しましょう。
水槽
金魚すくいサイズの金魚1匹に必要な水量はおよそ5Lぐらいが目安です。
2~3匹ぐらいのお迎えすると想定したとして、10L~15Lほどの水槽をチョイスすると良いでしょう。
また水槽の置き場所は直射日光のあたらない場所に置いて下さい。
直接あたると小さな水槽では湯で上がってしまい、カーテン越しでも日光が入ると温度が上がり、金魚に水温変化によるダメージを与えてしまいます。
フィルター付きエアーポンプ
水を循環させて水を腐りにくくする装置で「ぶくぶく」と言われるものです。
水面の表面が波打つことにより、空気に触れる面積が多くなり、水中に酸素が取り込まれ、水中の酸素量が増やすという仕組みです。
水中の酸素が不足すると、金魚は水面近くで口をパクパクさせる「顔上げ」という行動をとるようになります。
エアポンプを設置していない状態で金魚が顔上げをしていたら餌を欲しているわけではないので、要注意です。
砂利
砂利を入れると水質の悪化が抑えられるので是非入れましょう。また、水草を植えるのにも役立ちます。
様々なタイプが売られていますが、予算と見た目の好みで適当に選んでも構いません。
使用の前には濁りが取れるまでしっかり水洗いして汚れ・ゴミを落としましょう。量は2~4cmくらいが目安です。
カルキ抜き(塩素中和剤)
水替えなど、今後の為に用意しておくと便利です。
エサ
金魚のエサとして売られている粒・フレーク状のエサであればなんでもOKです。
その他
あとは、照明器具、ヒーター、ろ過装置、水草など様々なグッズがありますが、必要に応じて揃えていくとより便利であったり楽しめると思います。
まとめ
今回は、金魚すくいで捕ってから通常の飼育までに行うことをご紹介しました。
金魚すくいの金魚は、予期せぬ時に急に我が家にやってきます。最初の2週間をきちんとお世話すれば、普通に飼うことが出来ます。
金魚とはいえ生き物です。愛情をもってお世話が出来るといいですね。